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2022.07.29 第10回大東建託賃貸住宅コンペ過去の受賞者コメント|松島 潤平さん

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松島 潤平 第1回入選、第2回学生特別賞

若い時期にコンペに挑戦すること、そして現在

第1回の応募時は独立して約1年後、既に33歳のおじさんであった。ただ博士課程の学生という身でもあったので、世間にも自分にも若さを装って応募したところ、第1回は入選、第2回では34歳にしてまさかの学生特別賞をいただいてしまった。授賞式ではいささか場違いな空気を醸しだし、当時学生だった現スタッフには「大人気ないと思った」と言われた。正直申し上げて、それまで培った大人のスキルを最大限発揮して臨んだので圧倒的に勝つつもりでいた。しかし本当に若い学生たちの案には一歩及ばない結果となった。
実務漬けの日々のなかでアイデアコンペに挑戦することの意義は大きかった。住宅産業の実情や2×4工法・認定工法を一から勉強し直し、ディベロッパーとアトリエ設計双方の世間ずれの実態を再認識した。「その溝をなんとか架橋できないか」。狡い応募の魂胆は、いつしか壮大な展望へと変質した。結果、特に第2回、実は落選した第3回、では「新たな集合住宅」に留まらない、「新たな“賃貸”住宅」を真正面から提案できたと今も自負している。応募を決めてから瑞々しい知の渦中にいた時、誰が何と言おうと僕は本物の若者だった。

「賃貸住宅とSDGs」について
「集合住宅」ではなく、「賃貸住宅」だからこそ可能な、新たな建築の形式を提案することがこのコンペの重要な焦点であると思い続けています。そして今回掲げられた「SDGs」という概念と、「仮住まい」による軽やかな都市生活はとても相性がよいのではないでしょうか。
プラスチック・ワードになりつつあるSDGsの表面的な要素を貼りつけた賃貸住宅ではなく、逆に新たな賃貸住宅と住まい方の提案によってSDGsの本質的な価値と魅力を炙りだし、共有できるような提案を見てみたいと思います。

建築家/北海道大学大学院工学研究院准教授/博士(学術)/一級建築士
1979年長野県生まれ/2002年東京工業大学建築学科卒業/2005年東京工業大学大学院建築学専攻修士課程修了/2005年〜隈研吾建築都市設計事務所勤務/2011年〜松島潤平建築設計事務所主宰/2016年〜芝浦工業大学非常勤講師/2017年〜武蔵野大学非常勤講師/2018年東京工業大学大学院建築学専攻博士課程単位取得退学/2019年〜東京大学非常勤講師/2021年〜北海道大学大学院工学研究院准教授

松島潤平さんが応募した案

松島潤平さんの最近の活動