審査委員「それぞれのSDGs 考」 審査員 横川正紀 → Read More

Daito Competition 大東建託賃貸住宅コンペ

賃貸住宅とSDGs。大東建託賃貸住宅コンペは、今回第10回目の節目を迎えます。2020年初頭に始まった新型コロナウィルスの世界的な拡大から約2年。私たちの生活は行動制限を強いられることでさまざまな影響を受け、新たな価値観と向き合う状況に直面しています。そういった状況下において第9回目のコンペではアフターコロナをテーマとしてさまざまな提案をいただきましたが、第10回目は世界共通の課題と向き合い、2015年に国連で採択されたSDGs目標 (17の目標と169のターゲット)に対して賃貸住宅のこれからをどう考えていくかをテーマとします。

賃貸住宅とSDGs

第10回大東建託賃貸住宅コンペ アイデア提案部門

テーマ 賃貸住宅とSDGs

大東建託賃貸住宅コンペは、今回第10回目の節目を迎えます。2020年初頭に始まった新型コロナウィルスの世界的な拡大から約2年。私たちの生活は行動制限を強いられることでさまざまな影響を受け、新たな価値観と向き合う状況に直面しています。そういった状況下において第9回目のコンペではアフターコロナをテーマとしてさまざまな提案をいただきましたが、第10回目は世界共通の課題と向き合い、2015年に国連で採択されたSDGs目標 (17の目標と169のターゲット)に対して賃貸住宅のこれからをどう考えていくかをテーマとします。

私たちの生活と地球環境という両方の視座に立って独自の問題意識を明確にした上で、解決を図る新たな賃貸住宅のあり方を提案してください。SDGsの目標やターゲットを参照としながら、皆さんそれぞれの「SDGs考」を示していただきたいと思います。あなた自身が見据えた課題の解決が、国を超えた多くの人を笑顔にしていく。そんなストーリーを紡ぐ提案をお待ちしています。

応募プレゼンテーション(A2横)右上部分に、テキストで「あなたのSDGs考」(提案の中で取り組んだテーマについて、300文字程度にまとめる)を必ず記載して下さい。

賞金

  • 1位1点250万円
  • 2位1点150万円
  • 3位1点100万円
  • 4位1点50万円
  • 5位1点30万円
  • 入選5点各10万円

※賞金はすべて税込です。

スケジュール

  • 2022年4月1日 (金)応募登録開始
  • 2022年9月30日 (金)登録・作品提出締切
  • 2022年10月頃1次審査結果発表
  • 2022年12月10日 (土)2次審査+表彰式
  • 2023年2月1日 (水)最終結果詳細発表

応募要項

  • 応募資格

    グループ・個人を問いません。

  • 登録方法

    本コンペに参加するためには、事前に当ウェブサイトの登録フォームから登録を行ってください。必要事項を入力し送信すると、e-mailで登録番号が交付されます。この登録番号は応募にあたって必要になりますので、紛失しないよう、記録・保存してください。
    ・交付後の、登録番号に関するお問い合わせには応じることができません。複数案応募する場合には、作品ごとに登録が必要です。
    ・応募登録は当ウェブサイト以外からはできません。
    ・登録後、内容に変更があった場合は再度登録をし直してください。
    ・携帯のメールアドレスでは登録通知の返信メールを受け取れない場合があります。

  • 提出物

    A2サイズの出力紙(420mm × 594mm、片面横使い1枚)
    PDFデータ
    提案のタイトル/「賃貸」の新たなスキームを示すダイアグラム等/設計意図を表現したものをケント紙あるいはそれに類する厚紙1枚に納めて提出してください。表現方法は自由。立体(突起物や凹凸)、額装、パネル化は不可。裏面は白紙としてください。

  • 注意事項

    プレゼンテーション右上部分に、テキストで「あなたのSDGs考」(提案のなかで取り組んだテーマについて、300文字程度にまとめる)を必ず記載してください
    *13ポイント以上の文字サイズ。それ以外のフォーマットは問いません

  • 登録番号の記載

    提出用紙の表面右下に35ポイントの文字サイズで登録番号を明記してください。 登録番号以外の応募者を特定できる内容は記載しないでください。

  • 提出先

    A2サイズの出力紙
    株式会社新建築社「大東建託 賃貸住宅コンペ 係」(必ず明記のこと)
    〒100-6017 東京都千代田区霞が関3-2-5 霞が関ビルディング17F
    TEL. 03-6205-4382

    PDFデータ
    応募フォームに従いアップロードしてください

  • 質疑

    課題に対する質疑応答は致しません.規定外の問題は応募者が自由に決定してください.

  • その他

    応募作品は未発表のものに限ります./ 応募作品は返却致しません.必要な場合はあらかじめ複製をしておいてください./ 入賞後の応募者による登録内容の変更は受け付けません./ 同一作品の他設計競技との二重応募はご遠慮ください./ 本コンペ応募作品の著作権は応募者に帰属しますが,応募作品の発表に関する権利は主催者・後援者が保有します./ 入賞後に著作権侵害やその他の疑義が発覚した場合は,すべての応募者の責任となります. また,そのような場合は主催者の判断により入賞を取り消す場合があります./ 2次審査用の模型は返却いたしません./ 応募者には,本コンペに関する情報発信(動画,写真,コメントなど)に協力いただく可能性があります./本コンペにおいて取得した個人情報は,主催・後援・コーディネーターが共有しますが,本コンペの運営以外に使用いたしません.また,第三者に譲渡や転売はいたしません.

千葉 学

千葉 学 審査委員長

千葉学建築計画事務所 東京大学大学院教授
1960年 東京都生まれ
1985年 東京大学工学部建築学科卒業
1987年 東京大学大学院工学系研究科建築学専攻修士課程修了
1987年 株式会社日本設計(〜1993年)
1993年 ファクター エヌ アソシエイツ共同主宰(〜2001年)
1993年 東京大学工学部建築学科/キャンパス計画室 助手(〜1996年)
1998年 東京大学工学部建築学科安藤研究室 助手(〜2001年)
2001年 東京大学大学院工学系研究科建築学専攻 准教授(〜2013年)
2001年 千葉学建築計画事務所設立
2009年 スイス連邦工科大学(ETH)客員教授(〜2010年)
2013年 東京大学大学院工学系研究科建築学専攻 教授

赤松 佳珠子

赤松 佳珠子 審査委員

©ToLoLo studio
CAtパートナー 法政大学教授
1968年 東京都生まれ
1990年 日本女子大学家政学部住居学科卒業後、シーラカンス(のちC+A、CAt)に加わる
2002年 CAtパートナー
2013年 法政大学准教授
2016年 法政大学教授

横川 正紀

横川 正紀 審査委員

株式会社ウェルカム 代表
1972年 東京都生まれ
2000年 株式会社ジョージズファニチュア(現・株式会社ウェルカム)を設立
2003年 ニューヨーク発DEAN & DELUCAの日本での展開をスタート
2007年 六本木の国立新美術館内にミュージアムショップ「スーベニアフロムトーキョー」をオープン
2012年 食とくらしをテーマにした「TODAY’S SPECIAL」をオープン
これまでの経験とネットワークを活かし施設開発・街づくり・ホテルのプロデュースも手掛けるなど,食とデザインの感性を軸にくらしの提案の場をひろげている.

小林 克満

小林 克満 審査委員

大東建託株式会社 代表取締役社長
1986年 大東建託株式会社 入社
2011年 執行役員営業統括部長
2012年 常務執行役員営業統括部長
2012年 取締役常務執行役員営業統括部長
2016年 常務取締役営業統括部長
2017年 常務取締役建築事業本部長
2018年 専務取締役建築事業本部長
2019年 代表取締役社長兼建築事業本部長(現任)

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林 厚見 審査委員

株式会社スピーク共同代表
1971年 東京生まれ
東京大学工学部建築学科(建築意匠専攻)、コロンビア大学不動産開発科修了。マッキンゼー・アンド・カンパニー、株式会社スペースデザイン(不動産ディベロッパー)取締役を経て2004年に当社を共同設立。建築・デザイン、事業企画推進・ファイナンスなどのバックグラウンドを統合し、プロジェクトや新規事業のプロデュースを行う。

審査員それぞれのSDGs考

千葉 学
千葉学建築計画事務所/東京大学大学院教授

人の喜びをともなう価値の創造と新たな都市計画

SDGsと本質的に向き合うためには,成長することを大前提としてきた戦後社会のあり方,つまり資本主義社会そのものを問い直すべきだと思います.ティム・ジャクソンが『成長なき繁栄──地球生態系内での持続的繁栄のために』(2012,一灯舎)にも書いていますが,これからの時代は成長することが必ずしも繁栄に結び付かない時代になると僕たち自身も感じています.消費のための生産を前提とするのではなく,「所有から循環へ」「希少性から連関へ」「つくる創造性から使う想像性へ」「消費者から当事者へ」といった価値観へのシフトが徐々に顕在化してくるでしょう.建築においても,循環や連関といった意識が希薄なまま,所有や消費を加速させる希少性を前提とした作品の創造がなされてきましたが,これからは,消費者ではなく当事者意識を建築が醸成していくことができるのか,その側面がより強く求められていくと思います.
こういった観点を見据えて,いま僕たちの研究室では小さなモビリティとしての自転車に注目し,バイシクル・アーバニズムについての提案をしています.「東京計画2021」と題し,今年4月からグッゲンハイム美術館ビルバオで展覧会を行う予定です(詳細は動画にて).成長を支えた原動力は,高速/大量に人やものを自由に移動させることにあったわけですが,皮肉なことにコロナウィルス感染症(COVID-19)もあっという間に世界中に広めてしまいました.成長を牽引してきた「移動」,つまりモビリティの価値も問い直す必要があるということです.車を前提に最適化されてきた街を,自転車などの小さな移動,身体的な体験を通じて捉え直してみる.都市を消費や経済の舞台としてだけでなく,自らの身体に取り戻す.その先にどんな街が見えるのか.たとえば,交通量の減っている首都高速道路を敷地に見立て,地上0mから240mへと登る巨大なビルを全長2.8kmにわたってつくり,屋上を自転車好きな人がヒルクライムする.モビリティインフラをリノベーションし,そのビルを小さなモビリティの場として使い倒してみる.このような視点で20世紀的な都市を捉え直すことから成長なき繁栄の未来を描くような試みが,さまざまな切り口でなされていくことが,SDGsの時代に求められていることではないかと思います.
サステイナブルという視点は,とかく技術に依存した解決策に結び付きがちですが,その技術依存の姿勢こそ,20世紀的だとも言えます.私たちの生活様態,その拠り所となる価値観,こうしたことを根本から問い直すような提案を期待したいと思います.


赤松 佳珠子
CAtパートナー/法政大学教授

目標達成を目指すゴールに向けてさまざまな矛盾の解決を

私たちは日頃,SDGsに掲げられている17の目標や169の項目のクリアを目的として建築を設計しているわけではありません.でも実際にプロジェクトについて思考し,議論し,都市や建築,そして人びとのことを考えながら,私たちなりの新たな建築の有り様を示すことは,少なからずSDGsが目指すべきところと同じ方向を向いているのではないかと思っています.ただ一方で,一般的な建築物を今の普及技術で建設している限りは,まだまだきわめて高いCO2の排出や資源の利用など,大きな環境負荷をかけてしまうことも事実です.
世界を牽引する大企業のさまざまな動きを見ていると,SDGsという大きな目標を掲げることでそれぞれが企業努力に繋げていることを認識しつつも,環境負荷をゼロに近づけようとするほどコストが掛かり,違ったところへしわ寄せがいくなど,解決しきれない複雑な側面が多々あり,それらはあまり表面化してこないといった歯がゆさも感じます.環境負荷をかけない技術を導入したくても建設費は掛けられないなど,イニシャルとランニングのコストバランスについても,大変難しい問題が山積しています.このように,現実はまだ多くのせめぎ合いの真っ只中です.SDGsを目標として技術が発達していけば,本当に世の中がよくなっていくのか,自然エネルギーを使えば数値的にはCO2の排出量は減るという理屈は分かるものの,電気自動車にしてもスマホにしても,現代技術は圧倒的にリチウムという自然資源の消費の上に成り立っており,ものすごいスピードで搾取が進んでいるという現実.安易に設置した大規模な太陽光発電パネルに起因した環境破壊や自然災害の発生など,SDGsについては,考える指標としては必要だと思いつつ,私にはいまだ何が正解なのかよくわかりません.ただ,利潤を追求していく資本主義のあり方の破綻はコロナ禍になる前から感じており,もはや消費に頼って経済を成長させていく時代ではなくなっていると実感しています.
建築の世界でも,今までのスクラップアンドビルドの消費経済原理とは違った魅力的なプロジェクトが増えています.建築がハードだけではなく,さまざまな仕組みづくりやコミュニティ形成など,身近な経済圏を構築するひとつのきっかけになることに多くの人が気付き始めているのだと思います.
今回の「賃貸住宅とSDGs」のテーマも,掲げられている目標をクリアすることが目的ではなく,結果としてのSDGsと考えれば可能性は広がるのではないでしょうか.


横川 正紀
ウェルカムグループ 代表

会社の成長ではなく人ややりがいを伸ばす

建築を学び,ハードからつくられるまちづくりやデザインのあり方に問題意識があってコンテンツメイキングにシフトして30年.成長による繁栄の矛盾を感じて,コロナ前の2018年からその先の5年間に出店しないと決めました.業績は悪くなかったのですが,いちばん難しかったのは人財のことでした.世の中が多様化し,生きがいや働きがいある人生の構築にSDGsの根源があると思うのですが,事業規模が大きくなる中で,ただただ人数が増えてその人でなければできないことが減ってきている……とある時気付いたのです.成長を止める勇気は必要でしたが,やってみると逆にみんなが知恵を出し合って価値を拡充していく術を考えるようになり,新たな企画がいくつも生まれました.そのひとつ,コロナ禍で広がったのが「旅するDEAN & DELUCA」というポップアップストア企画です.全国のなかなか人の集まらない地方百貨店の催事売り場に,お店が旅をするようにチームが旅をしながら数週間DEAN & DELUCAを展開して回ります.減っていた催事が新たに産まれるので,百貨店さんも喜ぶ,お客さんも喜ぶ,結果上層階なのでシャワー効果で街も賑わう.さらにこの企画では,応募抽選形式で参加メンバーを決めます.会社は交通費と宿泊と毎日の食事,そして1日の休暇を提供します.その土地の美味しい食事と彼らが体験したい時間に経費を使うことで,結果的にワーケーションのような仕組みとなり,会社も,従業員も,街も,街の事業会社もよしとなり,今では年間20カ所以上を回ることに.そういった三方よしの関係性をつくることで持続可能な活動を考えていくのも,SDGsの大事な観点ではないかと思います.
それからもうひとつ,虎ノ門にできた新しいオフィスビルの中に虎ノ門横丁という場所をつくったのですが,実はここでの僕らの裏テーマはリーシング事業の再定義.お店は出店も退店も責任区分などの関係で必要以上の工事が生まれ,結果ものすごい量のゴミが輩出されます.共通して使用できるデザインを考えることから事業自体のリスクが減らせて人気の小さな個人店が集まる横丁を生み出すことができました.
今回の賃貸住宅コンペにおいて,暮らし方や住まいにおいてSDGsをどう捉えるかにチャレンジすることで,身近な生活の中にある自然との共存や前向きな循環,廃棄物の削減やエネルギー軽減など,空間に止まらないさまざまなアイデアが出てくることを期待しています.既存価値の見方やあり方を変えるだけでSDGsに繋がると思うので,賃貸住宅をみなさんがどのように捉え直すのか,楽しみにしています.


林 厚見
株式会社スピーク共同代表

社会の仕組みをディベロップメントする

僕はこれまで,空間や街の隠れた価値を捉え直したり再編集していくための仕組みづくりや事業に関わってきましたが,振り返ってみるとそれらはすべてSDGsに繋がるものだったと思っています.
過去の日本では,住宅の建設・供給を急いで進めることがSDGsだという時代がありました.そこでもっと工夫が必要だったと今社会が気付いていると思いますが,ともかく時代の状況は変わりました.
18年前に始まった「東京R不動産」は,東京に残る古い物件の潜在価値に着目して使い手とのマッチングをする仕事ですが,テーマのひとつが「壊さなくてよいはずの建物」を残す手立てを思考することです.古い物件でも住み手が現れれば経済価値が宿り,そのまま使うことの合理性が生まれます.また,お金や資源を投入してリノベーションをしなくても「情報を誰にどう届けるか」を変えるだけで解決できる場合もあります.流通を変えれば,価値観や資源循環を持続的なかたちに近づけられるのです.
2015年に始まった「公共R不動産」は,自治体や国が持つ遊休化した公共空間を創造的に民間の使い手にマッチングしていくための仕掛けです.2020年には「公共不動産データベース」を立ち上げ,民間企業と自治体それぞれ数百の会員がいます.これは建物・空間の命を伸ばすと共に,公共財政を健全化し,地域の持続に結び付けていくものでもあります.
「toolbox」は主にリノベーションのための素材・パーツ・什器設備,そして職人サービスなどを開発・製造して住み手に直接届ける仕事ですが,ここでは職人の技や地域資源の重視,そして「使い手・ユーザーが自ら空間づくりに関わること(編集権をユーザーに移動する)」というコンセプトがあります.グレードやステータスといった価値から,自ら関わることで生まれる「愛着価値」へのシフトを進めることが,資源消費のあり方や価値観のあり方を持続可能な世界に近づけることになるのではないかと思っています.
僕はこれから15年くらいの計画で,新しいかたちのディベロッパーをつくっていきたい.「自由ではあるが孤独な」都市をつくってきた反省をふまえ,これまでの単体的・短期的なビジネスではなく,社会全体のあり方を先読みしながら世の共感を武器にして,行政とも連携して長期最適・全体最適を成立させていくソーシャルなディベロプッメント事業です.創造的なアイデアやデザインと,事業の仕組み・戦略を統合して社会課題を解いていく新しい方法論をつくっていきたいと考えています.そのためにも今回のコンペを通して,僕自身も学びたいと思っています.


小林 克満
大東建託株式会社 代表取締役社長

誰ひとり残さない,次の社会へ向けた賃貸住宅の創造を

SDGsは2015年に国連に採択されたことで世界中に広がり,ここ数年で日本においても浸透し始めました.当社は,2020年に環境に対する取り組みを示す「DAITO環境ビジョン2050」を作成,2021年度には大東建託グループの重要課題として7つのマテリアリティを定めSDGsに具体的に取り組むこととしました.私自身,ものを選んだり購入したりする際,今まではデザイン・機能性,価格が安いといった価値観で決めていました.しかしSDGsと向き合うようになり,社会への貢献や環境への優しさといった選択肢の重要性を身をもって感じ,企業としても新たな価値観に向き合って行動していくべきだと考えました.コロナ禍の経験もその思いにさらに拍車をかけたと感じています.また,喫緊の課題である気候危機への対応を進めるため,2040年までに事業活動で使用する電力を再生可能エネルギー100%化(RE100達成)することや,2030年までに事業のエネルギー効率を倍増させる(EP100達成)などの国際的な環境イニシアティブにも参画しました.この再エネと省エネを事業活動の中で実現することと合わせて,私たちが建設する賃貸住宅,木造建築においてのCO2削減も目指していて,木材の循環利用,森林の計画から伐採.建設においてはツーバイフォーの賃貸住宅からCLTの中規模木造建築まで,都市部における木造建築を増やし,それらを最終的に解体・廃棄する際にバイオマスというエネルギー資源に変えることを研究・計画しています.戸建て住宅での展開が主であるZEHやLCCMの取組みを賃貸住宅でも展開できたらと思い実験検証中で,実現するのが楽しみです.仕組みの部分では,『防災』に対する取組み『防災と暮らし研究室「ぼ・く・ラボ」』(www.kentaku.co.jp/bokulab/)で,賃貸住宅が災害時の支援物資の供給や防災ステーションとして役割を担えるよう,場所の可能性を見直し,啓蒙活動も含めた地域貢献のあり方を模索・発信しており,これらはみなSDGsに繋がっていくと思っています.
SDGsの大きなテーマは「誰ひとり取り残さない」.日本各地に約120万戸の賃貸住宅を管理させていただき,200万人を超える皆様に住まいを提供する私たちにとって,重要な課題だと感じています.たとえば「地域で長く住まう」のテーマと共に,過疎化が進む地域での暮らしの継続や生活インフラの提供に賃貸住宅はどのように貢献していくことができるのか.SDGsの視点に立った新たな仕組みが大きなネットワークを構築し,次の社会へと繋がる新しい価値が生み出されることを期待しています.

応募登録エントリーは2022年9月30日まで後2か月