1次審査結果発表
「第4回大東建託賃貸住宅コンペ」には、313点(応募登録662件)のご応募をいただきました。
去る1月15日に1次審査会が行われ、1次審査通過6点と入選5点、学生特別賞5点が決定いたしました。
2月6日(土)公開2次審査が行われます。なお、このHP内で公開2次審査観覧希望者を募集しております。奮ってご参加ください。
1次審査を終えて──審査委員からのコメント
小泉雅生(審査委員長)
今回は「賃貸住宅の公(おおやけ)」という課題で、パブリックとプライベートというベーシックな空間・領域の捉え方を再解釈し、再び建築に翻訳し直すことが求められました。全体に、その解釈にパターン化した傾向が見られ、そこから社会がどう変わるかまで読み取れるものが少なかったように思います。2次審査に進む6組の方々には、空間がどう変わるかという建築単体の話だけでなく、その考え方が社会に与える影響についても語ってほしいと思います。
五十嵐淳
最近、コンペに限らず、卒業設計や設計課題の内容を見ると、提案のバリエーションが出尽くした印象を受けます。ある程度予想できたり、どこかで見たような案が多いと感じています。革新的な提案が容易ではないことは私自身も認識しているので、いつも苦しみながら臨んでいますが、2次審査は大事な発表と議論の場です。新たなかたちを生み出すには、強い意思が必要です。自身の提案に対する意思表明を聞かせてほしいと思います。
鍋島千恵
今回2次審査に残った作品は、公(おおやけ)の捉え方が似かよっている中で、案のその先の可能性、普遍性をうかがうことのできる提案だったと思います。2次審査のプレゼンテーションでは、賃貸住宅ならではの公(おおやけ)を丁寧に発表してほしいと思います。そして、その提案が周囲にどのような影響を与えるか、どんな都市や社会に繋がっていくのかを聞かせてほしいです。
小林克満
公(おおやけ)という課題を設定してから、応募がシェアハウスの提案ばかりにならないか懸念していましたが、空き家や街の再生など、社会問題を深堀したり、個人を解体して見えてくる公(おおやけ)のあり方を模索したり、さまざまな角度からのアプローチがあり、とてもユニークでした。2次審査に進む6作品はそれぞれ切り口が違うので、自分の提案の独自性・革新性をアピールするのはもちろんのこと、それをどのように世の中の普遍性に繋げていくのか、思い切ったプレゼンを期待しています。