賃貸住宅にできることを、もっと。
住宅をめぐる価値観が変わってきています。経済成長の時代では庭付き一戸建てに代表されるように、住宅を「所有」することが人々の夢であったのに対し、価値観が多様化する現代では、不動産の価値が相対化し、住宅を「所有」することから「利用」することに主眼を置く人も多くなってきました。 このような社会の変化に対応した「賃貸住宅」とはどのようなものでしょうか。土地に縛られることなく、それぞれのライフスタイルに合わせて気軽に住み替えられるのも「賃貸住宅」の特徴といえるでしょう。仮住まいといったイメージを脱却する新たな「賃貸住宅」のかたちが求められています。 そこで、本コンペでは「賃貸住宅」を主題に多くの方からアイデアを募ります。 第1回のテーマは「風景をつくる賃貸住宅」。 現在、全国には1,777万戸の賃貸住宅があり、総世帯数の35.56%のシェアを占めています。※ 特に都市郊外の住宅地では多くの賃貸住宅が建ち、街並み、ひいては風景をつくり出しているといっても過言ではない場所を多く見受けます。その風景をつくり出している賃貸集合住宅のあり方を問いたいと思います。敷地は一般的な都市郊外で、各自設定してください(敷地プロフィルを200字程度用意してください)。規模は自由ですが、都市郊外の賃貸集合住宅の多くを占める木構造をベースとした提案を求めます。 社会や街に対して開いていくこと、またプライバシーやセキュリティを考慮しながらそれぞれのライフスタイルを包み込み、人々のコミュニケーションを誘発するのも新たな風景の創出といえるでしょう。さまざまな「風景をつくる賃貸住宅」の提案を期待します。 賃貸住宅にできることを、もっと。
※総務省「平成20年住宅・土地統計調査」より